
体が歪んでいるので筋トレを遠ざけていた
私は軽度の側湾(背骨の左右の曲がり)や奥歯の噛み合わせに問題があって、腕立て伏せや腹筋などのふつうの筋トレで頭痛が引き起こされることが度々あった。現在は歯列矯正などを経て良くなっているが、その頃は骨格の歪みからくる首・肩のこわばりや自律神経の乱れが強くあって、筋トレでの急激な血流量増加に体が追い付かなかったのだと思う。
体は建築物みたいなもので、基礎のわずかな歪みが全体に狂いをきたす。けど、奥歯が噛み合っていないせいで全身不調がある…なんて眉唾に思う人もいるようだった。普段アラインメントを意識することがない健康な人はそうだろう。筋トレできる時点で私の目には恵まれて映るので、当人の意志と努力のみのように語られる筋トレを不愉快に思っていた。
筋トレの代わりに好きなのはヨガやランニングだった。気が向いた時にたまにしていた。ヨガは呼吸から自律神経を整え体の深部の筋肉を鍛えて生活しやすくしてくれる。難しいポーズもあるが、できる範囲を自分の体と相談するのも自己効力感に繋がった。
ジムのマシン、自重トレより自分向けだった
一緒に暮らしてきたイグアナのガラちんが亡くなり、メンタル維持のためにパートナーに連れられて近所の公営ジムに通うようになった。マシンが充実していて色々試してみたところ、意外にも自分に必要なものだと分かった。ウエイトスタックマシンは軌道が決まっていてバランスを取りやすく、自分の体重より軽い重さから始められる。正しいフォームや呼吸を止めずに行うことに集中できた。家で自重トレーニングを自己流でやったときみたいに首や頭に余計な力が入ったり、急激な血流の変化で不調を感じることが起こらなそうだった。
半年ジムに通った変化
週2程度でジム通いを続けて、ここ数年感じていた疲れやすさと体重低下がみるみる改善した。今となっては笑い種な話なのだが、ダイエットのつもりが全くないのに毎年体重が減っていて、ついに健康診断でBMI18.5を下回りC判定になってしまい、心配になって食事量を増やして増量に励んでいた。半年かけて3キロ増がやっとで不思議がっていた。そこから半年の筋トレであっさり過去一番の体重になった。あまりにも運動不足だったために筋肉量が減っていただけだった。
通い始めと半年後のInBodyの比較


半年の筋トレで筋肉量が3キロ増、体脂肪1.5キロ減になった。ヴィーガンなのは変わらないけど以前と違う特別な食事制限は無し。
ヨガやランニングなどの有酸素だけに頼っていたらこの早さで筋肉増加しなかっただろうなと思う。デスクワークで染みついた頑固な巻き肩も背中を鍛えることで改善された。

地味なことだけど骨ミネラル量が着実に増えているのも、骨粗鬆症リスクに備えなければならない中年女性としては嬉しい気づき。運動の刺激が骨に必要なんだと実感する。
これまで被害妄想で筋トレを嫌ってたけど、自分の体に合った運動をする、それだけのことだったな…?
アラインメントに再度向き合う
基礎的な筋力がついたことで懸垂やダンベルブルガリアンスクワットなどもするようになった。スタックマシンと違って全身を同時に使うのでバランス感覚も鍛えられるが、再び体の歪みが気になる。筋トレで上半身の姿勢が良くなったのに対して、股関節の位置や膝と足裏が不安定に感じる。体の中で一番大きな筋肉は太ももとお尻。下半身を強くしたい…。
思い当たる点があって、私は足の小指が横に倒れたようになっている「寝指」だった。

足指の変形は氷山の一角として現れることが多く、体全体の問題が隠れている。寝指で言えば、お尻の筋肉を補って太ももが内回り、スネが外回りになり、外側に移動した重心で体を支えるために小指がサイドにねじれ込んでいく機序があるそうだ。このとき足のひらの筋骨も平たく伸びて土踏まずのアーチが減ってしまっているし、太ももとスネを中継する膝に負荷がかかり、体の重心もずれている。
今まで見ないふりをしてきたけど、筋トレの伸び代だと思ったら治す意欲が湧き立ってきた…!
ベアフットシューズ
靴を変えることにした。本来の足の動きやバランス感覚を取り戻すためのベアフットシューズ。
足先の幅が広く、ソールがつま先とかかとで高さが変わらない設計のシューズがベアフット(裸足の)シューズと呼ばれている。
現代の靴の大半は本来的な足指を動かす機能を抑制しているし、踵がわずかにでも高くなっていることから常に前のめりの筋肉を使いすぎている。また知らずのうちに靴のクッションに頼った歩き方になってしまっているから関節を傷めやすいそう。

ベアフットシューズの良さは以前から知っていたけど見た目が好みのものがなくて購買意欲が湧かなかった。でも最近またブームが来ているらしく、選べるものが増えていたし、フィジカル強ぇ〜奴の装備だと思ったらめちゃ魅力的に見えてきた…。これからはベアフットシューズで生きていくことにした。

日本で購入できる代表的なブランドは、Vibram FiveFingers(ビブラムファイブフィンガーズ)やVivobarefoot(ビボベアフット)、ALTRA(アルトラ)など。
中国のブランドSAGUARO(サグアロ)はAmazonなどEC販売のみだが価格が手頃。
アメリカのアウトドアブランドMERRELL(メレル)も一部ベアフットシューズを出している。
意外なところだとワークマンの激安作業靴「建さん」も人気。高所作業員も愛用するグリップ力の高さから、筋トレガチ勢にも愛されてるらしい。
気に入っているVibram FiveFingers ROADAROUND2


靴底のメーカーVibram社が開発した5本指シューズのブランドで、秋に発売したカジュアルモデル。
他のモデルは足の甲に沿った平たい形が多く、爬虫類の足のような見慣れないシルエットがファッション的に尖ってるんだけど、ROADAROUND2は少しケモノみがある位で、ソール厚も多少あり従来のスニーカーっぽい。保守的な服装の私でも履きやすい。






サイズ選び
ECで購入したが、直営店でフィッティングはしておいた。実物はどのモデルもイメージしていたよりずいぶん小さくて軽く柔らかい。
ZOZO MATで足の実寸データを計測してあったので、足長に合ったサイズを手に取り試したら快適なフィット感でピッタリに思えたのだが、小指が長くてサイズが足りていないことをスタッフさんが教えてくれてワンサイズ上を買うことにした。

言われて小指の余裕を確認してみてもささやかな違い。それだけ見過ごして普段意識しなくなっている小指に合わせてサイズを選ぶのが新鮮な驚きだった。ZOZO MATで指が省かれてしまっていることが現代人の足の退化を物語ってるみたいで面白い。
フィッティングできる実店舗は少ないけど公式ECでは条件付きでサイズ交換に応じてくれるみたい。良心的。
履いていると小指の付け根の骨が地面に着地している初めての感覚がある。薄手なので冬の寒さに向かないが、寒さも含めて指の一本一本独立した感覚が得られるようになってきた気がする。いい変化があるといいな。
SAGUARO
最初に買ったベアフットシューズで、ジム用の室内履きにしている。ずいぶん昔好んで日常的に履いていたハワイアナスのビーチサンダルやヒールのないレペットのバレエシューズに似た履き心地で、個人的に新鮮味は薄かった。靴としてのクオリティは価格相応で、細かく見るとチープだし白い靴下を履くとほんのり色落ちする。特筆すべき機能や性能も特にない…けどベアフットシューズを求める人は機能や性能は足にあることを望むので、街歩きのベアフットシューズとしてなら必要十分だと思う。簡素ゆえに履きやすい。
大きめというレビューを参考にいつもよりワンサイズ小さめにした。それでも先がワイドなので足指がちゃんと動かせる。

MERRELL TRAIL GLOVE 7


土踏まずをサポートするソールの盛り上がりもあってかなり細身に感じる。ベアフット的な半円に近い形になっているが、つま先は広くない。普段より1、2サイズ上げた方が良さそう。買ったばかりなのでこれから履くのが楽しみ。