主要な洗濯用石けんの比較表

2024.01.04

石けんが好きで、自分の肌や、食器や衣類も石けんで洗っている。
「石けん」というと固形の洗剤を指す意味もあるけど、私が好きなのは「合成洗剤」と区別した意味での「石けん」。液体の石けんや固形の合成洗剤もあるので、実は形状では区別されない。

洗濯用の石けんには粉石けんを買っている。
粉石けんのほうが一回の洗濯に必要な量が少なく、パッケージにもプラスチックが不要なため、全体的に省資源なのです。

今の時代、粉石けんは流通自体が少なくて、毎回必ず決まった商品を買えないこともしばしば。
いくつかの製品を比較検討して買っているので、備忘を兼ねて主要な製品について気になるポイントを一覧にしておく。

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製品名メーカー内容量成分由来石けん配合率小売価格
(税込)
1kgあたり※助剤40%計算容器

しらかば粉石鹸
ねば塾3kg学校給食などの
植物性リサイクル油

60%1,540円513円513円段ボールの中に紙袋

しらかば粉石鹸SS
ねば塾3kgパーム油、
パーム核油
60%2,420円806円806円段ボールの中に紙袋

しらかば粉石鹸999
ねば塾2.5kgパーム油、
パーム核油
99%2,640円1056円833円段ボールの中に紙袋

ふんわりふわふわ
ねば塾2.5kg大豆油
85%2,640円1056円917円段ボールの中に紙袋

純粉せっけんN
パックスナチュロン1kgパーム油
・ヤシ油
99%1,430円1,430円1,058円段ボールの中にポリ袋

ミヨシのせっけん3kg
ミヨシ3kgリサイクル牛脂
※参照元
60%1,144円381円381円紙袋

そよ風粉せっけん2.16Kg
ミヨシ2.16kg牛脂
※参照元
60%924円427円427円紙袋

粉石けんスノール紙袋 1kg
シャボン玉石けん1kg動植物性油脂99%924円924円754円紙袋

純植物性スノール 2.1kg
シャボン玉石けん2.1kgパーム油、
パーム核油、
米ぬか油
99%1,848円880円728円紙袋

サンダー・レッド3kg
本宮石鹸工業所3kgしょうゆ製造の
副産物の大豆油
99%4,114円1,371円1022円紙袋
(※内装は未確認)

リサイクル粉石けん
八坂石鹸2kg家庭・レストラン
のてんぷら廃油
99%750円
(※税込か不確定)
375円425円紙製

暁ローブ洗濯用粉石けん
暁石鹸株式会社3kgコメヌカ脂肪酸、
ラード、
ヤシ油
65%2,200円733円721円段ボールの中にポリ袋

しっとりシリーズ(香料)

洗濯用粉せっけん
ヱスケー石鹸5kg植物性油脂
70%3,940円788円759円段ボールの中にポリ袋

せっけんの街
NPO法人せっけんの街
手賀沼せっけん工場
2kgリサイクル
食用廃油
60%1,089円544円544円紙袋
(※内装は未確認)

サンダーアイボリー
サンダー石鹸工業5kg給食センター等の揚げ物の廃油
(大豆油)

99%3000円程度?
正規価格未確認
紙袋
(※内装は未確認)

サンダーブラウン
サンダー石鹸工業5kgしょうゆ製造の分離大豆油
+給食センター等の揚げ物の
廃油(大豆油)
99%3000円程度?
正規価格未確認
紙袋
(※内装は未確認)

※価格の小数点以下は切り捨て

8列目「助剤40%計算」について

表の8列目に、助剤を40%入れた場合の1kgあたりの価格を加えました。

洗濯用石けんには「純石けん分」100%の製品と、「炭酸ナトリウム」などのアルカリ助剤を加えた製品がある。
助剤入りのものは純石けん分60%:助剤40%くらいの配合が多い。

衣類の皮脂汚れは酸性なので、弱アルカリ性の石けんのみでは少ない量で汚れを落とし切ることが難しい。そこで助剤を加えてアルカリ性を補うことで効果的に洗えるようにしてある製品が多いのである。

基本的に、純石けん成分は炭酸ナトリウムより価格が高い。なので単純に製品価格だけで比べると、純石けん分100%の製品のほうが、助剤配合の製品より高くなりがち
私は純石けん分100%の製品にも自分で助剤を加えるので、実際の洗濯にかかる価格を比較できるよう、8列目の欄を設けた。

※助剤なしでも洗浄力が充分な製品もあり、あくまで目安です。

※炭酸ナトリウムを1kg500円として計算。

※製品の純石けん率と60%との差から、1kgあたりから取り除く量を出し、価格を取り除き、取り除いた分の炭酸ナトリウムの金額を合計した。
(例)純石けん分85% 1kg 1,056円の製品
85% – 60% = 25%(0.25kg取り除く。取り除いたkg分の炭酸ナトリウムの金額を足す)
1,056円 × 0.75kg = 792円
500円 × 0.25kg = 125円
合計917円
(合ってるかな…w)

※純石けん分99%は100%として計算(1%は石けんになりきらなかった成分で、原料的には100%なので)。

このなかで私が選ぶ製品、選ばない製品

●動物のためにヴィーガンをしているので、新品の動物油脂から作られた製品は除外している。

●自然派石けん界大手の「シャボン玉石けん」の製品は入手しやすく、企業努力の賜物だとは思うけど、企業として気になるところがいくつか。障がい者差別発言を盛んに行う内科医の内海聡とシャボン玉石けん社長との講演会が2020年2月にあったこと。『藤原ひろのぶ お話会&シャボン玉石けんコラボ企画』という講演会が2021年7月にあり、そこでは反(コロナ)ワクチン・ノーマスクが謳われていたらしいこと。
いずれもシャボン玉石けんが主催したものではなく、一緒に講演を行った登壇者に問題があるからといってシャボン玉石けん側も同じ意見だと早合点してしまわないように気をつけたい。ただ、他に応援したいメーカーがあるという理由で、こちらはあまり選択肢に上がらないかな。

●「せっけんの街」は環境保全とリサイクル、障がい者雇用など社会貢献に根ざした製品なので気になる。今度買ってみたい。

●「ねば塾」は障がいを持つ人たちを雇用し、経済的自立の場として運営されている企業で、私は支援と共感の意味でもよくここの製品を買っている。品質もとても良く、リサイクル油から作られた製品も全く嫌なところはなくてとっても使いやすい。リサイクル製品は価格も安く、いいこと尽くめ。
以前はポリ袋に入っていたが、段ボールと紙の包装に変更されたことも嬉しかった。

おまけ・石けんの良さについて

起源が古く、生分解性が高い

石けんは動植物の油を煮て化学反応させて作るもので、弱アルカリ性。泡が汚れを浮かせる力と、アルカリ性の力で酸性の汚れを落とす。紀元前3000年から使われている安全なもので、微生物が働いて環境に安全な物質に分解されるのが早い。
合成洗剤は石油や植物の油から化学合成して作る。中性が基本で、弱アルカリ性にも弱酸性にもできる。洗剤そのものに汚れを浮かせる力がある(界面活性剤)。石けんの使いにくさを改善するために登場した。

手荒れしにくい

私は合成洗剤から石けんに替えることで手荒れしなくなったし、洗濯物から生乾きの臭いがすることがなくなった。
肌は弱酸性なので、石けんの弱アルカリ性は刺激になるし、それの改善としてもphをコントロールできる合成洗剤が出てきたのだが、実際にはphよりも「汚れを浮かせる力の性質」のほうが私の肌に悪影響していたっぽい。
「汚れを浮かせることができる」ということは言い替えると「水と油を混ぜることができる」ということ(界面活性)。これは肌のバリア機能にとって良くない能力。
合成洗剤の場合、とっても念入りに水ですすがないと、この能力が肌にずっと残ってしまって荒れてしまう。石けんは泡だけに界面活性能力があるから、泡がすすげていれば大丈夫で、感覚的にわかりやすい。

生乾きの臭いになりにくい

また、部屋干しした洗濯物から生乾きの臭いがするのは、洗濯槽にカビや菌が溜まっているから。洗濯槽につけ置きするタイプのクリーナーが売られているけど、あれは過炭酸ナトリウムが主成分で、要はアルカリ性の洗剤である。
普段からアルカリ性に傾けて洗濯をしていると洗濯槽にも汚れが溜まりにくいので、特別にクリーナーを使う必要がないのです。

合成洗剤の方が適している場面もあるけど下水能力が大事

合成洗剤は自然界に存在しない化学物質で生態系に悪影響を及ぼす。ただ、条件によっては合成洗剤の方が環境に良い場合もある。
粉石けんは冷水に溶けにくい製品が多く、お湯を使うほうがベスト。もし寒冷地&プロパンガスだったりで、お湯を沸かすためにより多くの燃料を要したりCO2を排出する環境などであれば、冷水でよい合成洗剤の方が適しているかもしれない。
水資源を守るためにすすぎに必要な回数を減らした合成洗剤もあるし、最近は石油ではなく植物由来の製品も増えている。
もちろん、下水道が完備された都市で使うことは前提だけど、「合成洗剤が悪」とは私は思っていない。

ただ、無視できないのは、浄水場が整備されている都市でも、浄水能力のリミットを超えるとそのまま河川に流れてしまうらしいということ。たとえば大雨による氾濫、洪水など。

石けんだって大量に河川に流れると肥沃になりすぎることで生態系を壊してしまう。ただ、私は自分が責任を持てる範囲内のシンプルな日用品という気がして、親しみやすくて好きだなと思う。