駅前

2012.05.09

利用駅が再開発している。こっちが入り口になってそこに広場ができてバス乗り場があっちにやられてこっからここまで階段がのびて。踏みつけられ糞や吐瀉を撒かれ、雨に洗われ埃がこびり付いてひび割れかかったアスファルトやらブロックタイルやらが、碁盤の目のように掘り返され埋め立てられていく。ますます活気に溢れていく街で、ピカピカな面持ちで人々に踏みつけられる予定の、その再舗装待ちの地面にはスプレーでダイレクトにメモがしてある。幅とか高さとか数値的な計画メモ。私もそこに書き込もうか白チョークで。ここにキッチン、このへんお風呂。超・駅近物件ですね。メモの中には「ここは直線で」というのもあった。これはそんなに違和感ないと思うんだけど「できればなだらかに」というのもあった。「できれば」って、「もしダメでも真っ向な手立てはないけどね」っていう消極性漂うあの「できれば」だよね?「できればムカつかずに生きたい 著・田中ランディ」の、あの。「できれば今日中で」ってお願いされて、現実には今日中にできる見込みでスケジュール組まされてる、あの「できれば」。「できればヤラせて下さい」って言われたことはありませんまだ。うーん、いくら緻密な設計がなされていても、元々に埋まっているものとの干渉だったり、なぜか寸法足らずだったり、最終的には現場判断で、素人にはこれっぽっちも分からないからそんな想像するしかないけど、日常語で書かれちゃうと笑っちゃうね。いざ工事が終わって妥協点がどこでとられたのか見るのが楽しみです。
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